Misc更年期とコルチゾール

欧米の副腎皮質機能低下症の患者さんで、更年期を穏やかに過ごしている人に共通しているのは、単にコルチゾールの補充量が多い・少ないではなく、日内リズムに沿った補充を意識していて、生活リズム(睡眠、食事、活動)が安定していて、「振れ幅の小さいコントロール」ができている人が多い印象があります。

更年期症状の強さは、「エストロゲンの絶対値」よりも、「変化の速度」と「神経系の安定性」に強く影響されると言われています。エストロゲンが低くても、ゆっくり低下していれば、脳や自律神経が適応する時間があり、症状は軽く済むことが多いみたいです。一方で、急激なホルモン変動が起きると、自律神経が不安定になり、ホットフラッシュや動悸、不安などが出やすくなることがあるみたいです。

コルチゾールは単なるストレスホルモンではなく、自律神経、血圧、血糖、体温調節、炎症制御など、体の恒常性を支える基盤のような役割を持っているホルモンです。補充がなだらかで安定していると、HPA軸や自律神経の揺らぎが少なくなり、体内環境が安定しやすくなります。その結果、エストロゲンが低下しても、体にとって「急な変化」として認識されにくくなり、更年期症状が強く出にくくなる可能性があるみたいです。

逆に、コートリルの使い方に波があって、不足する時間帯が頻繁にあったり、過剰と不足を繰り返したり、日内リズムが崩れている場合は、自律神経が不安定になりやすくなります。そうした状態では、エストロゲンの変化に対しても過敏に反応しやすくなり、更年期症状が強く出やすくなることもあるみたいです。

また、コルチゾールは、更年期症状の中核である体温調節や情動の安定に関わる、ノルアドレナリンやセロトニンといった神経伝達物質の調節にも関与しています。コルチゾールの状態が安定していると、これらの神経系も安定しやすくなり、結果として、更年期の移行も穏やかになる可能性があるみたいです。

なので私は、コルチゾールをなだらかにコントロールすることを意識して、「振れ幅の小さい状態」を維持することを大切に過ごしてきました。それが、更年期症状を強く出さずに過ごすための土台になるのではないかと考えていたからです。

先日の採血で、FSHが高くE2が下がっていることがわかり、ホルモン状態が移行してきていることが確認できました。現在のところ、大きな更年期症状はなく、日常生活は安定して過ごせています。肌の乾燥やドライアイなどの軽い変化はありますが、いずれも日常生活に支障が出るほどではなく、全体として穏やかな状態で経過しています。

このまま体の流れに無理に逆らわず、今の安定した状態を維持しながら、穏やかに移行していけたらいいなと思っています。

2026.2.20 掲載

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※体験をもとに整理した内容であり、医学的助言を目的としたものではありません。