周辺知識

感情ストレスとクリーゼ

副腎皮質機能低下症で闘病している中で、「感情的ストレスへの対処はどうすればよいか?」という課題は、避けて通れないテーマだと思っています。

2023年の論文では、患者の父親の死という精神的ストレスがきっかけで、副腎クリーゼを引き起こした症例が報告されていました。発熱や感染など、いわゆる「わかりやすい身体的ストレス」は一切なかったにもかかわらず、吐き気、腹痛、低血糖(64mg/dL)といった症状が現れたそうです。

経口や筋注でのヒドロコルチゾン、グルカゴン投与では改善せず、最終的にはヒドロコルチゾンとブドウ糖の持続点滴によって、ようやく回復できたそうです。

炎症のマーカーのCRPも正常で、血糖やナトリウムが少し低めだった程度で、意識障害などの明らかな異常はなかったそうです。
そんな状態でも、体内ではすでにクリーゼが進行していたという珍しいケースだそうです。

この症例を読んで、感染症や発熱、脱水などの身体的なストレスに備えるだけではなく、普段からなるべくメンタルを整えておくことも、この病気では大切なのだと思いました。

もちろん、身近な人との別れや突然の出来事など、自分では避けられない精神的ストレスもあります。でも、日頃から睡眠を整えたり、疲れを溜めすぎないようにしたり、気持ちを切り替える方法をいくつか持っておいたりして、ストレスが必要以上に長引かないようにすることはできます。

副腎皮質機能低下症では、身体だけではなく、心に大きな負荷がかかった時にも体調が崩れる可能性があることを知っておく。そして、強い精神的ストレスがかかった時には、いつも以上に自分の体調を注意して見ておく。

「メンタルを整える」というと気持ちの問題のように聞こえますが、私にとっては、これも体調管理のひとつとして考えています。

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