Note副腎不全の総説2025年版 重要
2025年の総説「Adrenal Insufficiency in Adults: A Review」を購入して読んでみました。
筆頭著者のAnand Vaidya, MD, MMScは、副腎の専門家として臨床・教育・研究のすべてを担うハーバードの医師で、Brigham and Women’s Hospitalの内分泌科に所属し、Center for Adrenal Disorders(副腎疾患センター)の所長も務められています。副腎不全に関する最新の臨床知見や、治療・診断のガイドラインを総括する立場にある方がまとめた総説なので、今の症状や治療に迷いがある方には、整理のヒントになる内容も多いと思います。
この論文では、副腎不全を「原発性」「続発性」「グルココルチコイド誘発性」に分け、それぞれの診断・治療・管理のポイントが丁寧に解説されています。特にグルココルチコイド誘発性についてはかなり詳しく取り上げられていて、
- 経口ステロイドだけでなく、吸入・点鼻・関節内注射・外用薬などでも副腎不全が起こりうること
- 離脱症状と副腎不全の見極めが重要であること
- 副腎機能が回復する可能性、減薬の進め方、回復をどう確認するか
- 予後についてのデータや推奨事項
このような内容が、実際の研究データとあわせて丁寧に紹介されていました。
日常の不調やこれまでの経過に思い当たる方には、整理のヒントになる一冊だと思います。体調を見直したいときにも、手元に置いておきたい内容でした。
Adrenal Insufficiency in Adults: A Review
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2835391
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※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解である事をご了承ください。