
第94話「疲労とアレルギー」
私はもともとアレルギー体質だったこともあり、体調が安定していなかった頃は、食べ物や薬、化粧品など、いろいろなものに反応してしまうことが多く、体調管理がとても大変でした。そんな中で「副腎皮質機能低下症」と診断され、コルチゾールを補充しながら生活習慣も見直したところ、アレルギー症状や呼吸器の不調がほとんど出なくなっていきました。
ところが、ここ最近は激務が続いていて、少し疲れがたまっていたからなのか、ある日の会食で、いつもなら少量なら平気だった「生のネギ」を食べたあと、アレルギー症状が急に出てしまいました。
まずは抗ヒスタミン薬のフェキソフェナジンを服用して、様子を見ることにしましたが、まったく効いている感じがなく、悪化しているようでした。このまま喘息発作につながってしまったら良くないと思い、24時間相談できるかかりつけ薬剤師さんにLINEで相談し、ポララミンを追加で服用してみました。この時、異常な寒気と手足の冷えで体が震えていたので、あわせてコートリル5mgも服用することにしました。
副腎機能とステロイド
ちなみに、アレルギー症状が強いときに処方される「セレスタミン」は、ポララミンとステロイド(ベタメタゾン)の配合薬です。でも私は今、副腎機能の回復中の段階なので、長時間作用型のステロイドは避けたいと思っているので、まずは「ポララミン+コートリル」という、自分の体に合った形で対応するようにしています。
もしこれでも治まらず、喘息まで症状が進んでしまった場合は、短回のプレドニン20mgを使うという選択肢もありました。過去には実際にそこまで進んでしまったこともあった(記録メモ)ので、それだけはなんとか予防したいという思いがありました。
というのも、最近「蚊に刺されると、さらに刺されやすくなる」というメカニズムを知ったのですが、それと同じように喘息発作も、一度起こしてしまうと次が起こりやすくなるといわれています。なので、「喘息発作を起こさないこと」が何よりの予防です。
今回は早めに適切な対処ができたおかげか、症状は深刻化することなく、無事に落ち着かせることができました。
念のため、翌日は一部の予定をキャンセルして、エピペンを処方してもらっているアレルギー科を受診しました。今回の経緯を報告し、「ポララミン」と「セレスタミン」を再処方してもらい、エピペンの更新もしていただきました。
振り返ってみると、この1年でポララミンを飲んだのは、今回の1錠だけでした。万が一のために処方されているセレスタミンも、服用することなく過ごせています。
アレルギーと体調の関係
アレルギーというのは、たとえ健康な人でも、体が弱っている時に強く出ることがあるそうです。コルチゾールが不安定になりやすい副腎皮質機能低下症では、こうした反応がより強く出やすくなるため、健康な人以上に注意が必要だと感じます。
また、腸内環境が乱れているとアレルゲンが体に入りやすくなるともいわれていて、そういえば数日前に胃腸炎にもなっていたことを思い出しました。こうした少しの無理や油断が引き金になってしまうこともあるので、体調が不安定な時期はとくに、普段以上に慎重に過ごすことが大切だと感じました。
調べたところ、私が苦手な食材の生のネギや生の玉ねぎは、ユリ科に分類されていて、花粉症のようなアレルギー反応が出ることがあるそうです。花粉症の症状はここ数年ほとんど出ていなかったのですが、以前は花粉症が引き金となって喘息を誘発したこともあったので、今回はその記憶もよみがえり、少し不安になりました。
今回はうまく対応できたこともあり、最低限のステロイドで無事に症状を落ち着かせることができました。加えて、アレルギーや喘息は「治った」のではなく、「うまく寛解しているだけ」だったということを、あらためて思い出すきっかけにもなりました。
これからも気を抜かずに、自分の体と丁寧に向き合っていこうと思います。