Note間脳・下垂体・副腎系研究会 国内
2023年3月11日(土)に品川シーズンテラスカンファレンスで行われた「第34回間脳・下垂体・副腎系研究会」の資料をオンラインで見つけたので、参考になりそうな部分に目を通してみました。
コルチゾール分泌量と分泌能の評価のアップデート
資料の20ページに、内服薬が測定ホルモン値に影響することがあるので、休薬の必要があるか考慮しなければならない事が書かれていました。エストロゲンやミトタンはコルチゾール結合グロブリン(CBG)を増加させ、血中コルチゾール値の上昇をもたらす事から、コルチゾール値の評価には、CBG量やアルブミンの結合能、影響する薬や病態を考慮することが必要なので、今後は国内の負荷試験などでもCBGを考慮する事になる様です。
救急外来での低血糖患者における副腎不全の頻度と特徴
資料の21ページに、救急患者の低血糖の約1割は原因不明という事から、救急外来で血糖値70mg/dL未満で血糖降下薬が処方されていない患者528名を解析したところ、6.1%(32名)に副腎機能不全があった事から、原因不明の長期低血糖を認めた場合には、負荷試験で副腎機能のチェックを行うことを推奨しているそうです。
その他、急性副腎不全の診断について、コルチゾール過剰産生に関与する遺伝子変異、先日の下垂体の市民公開講座でもお話があったPitNET、ホルモン測定法、重症成人成長ホルモン分泌不全症のアップデート、先天性副腎過形成、Sheehan症候群、COVID-19による心筋炎で汎下垂体機能低下と診断された例や、再生医療実現のための取り組みなどが紹介されていました。
国内外の情報や論文・コントロール良好な方の体験談などから見つけた情報を集めています。副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する事は「Note」へ、体験談やヒントなどは「Misc」に記録しています。
※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解である事をご了承ください。