第51話「海外旅行」

前々から計画していた海外旅行に向けて、ランダムコルチゾール値(朝9時〜12時・最後の服用から18時間後)を目安に採血を受けてみたところ、コルチゾール10.9μg/dL・ACTH16.8pg/mLで、高値ではないものの、引き続き基準値内に入っていました。

採血結果 ※ランダムコルチゾール値(朝9時)

動きすぎた翌日に疲れを引きずることもなくなり、コートリルにも頼らずに過ごせているので、今回の旅行も基本的にコートリルは飲まず、体調不良になった時だけ頓服するように考えていたのですが、出発前夜の外食で、夫婦揃って食あたりになってしまいました。

電解質が崩れることからの体調不良を予防する為に、念の為コートリル5mgを服用して空港へ向かい、以前から準備しておいた診断書を手荷物検査場で提示して、ソルコーテフ自己注射と愛用している無添加のスポーツドリンクも、機内に持ち込みさせていただくことができました。

医療機器の機内への持ち込みには診断書(海外の場合は英文)が必要で、その基準も随時変更があるらしく、旅行代理店経由でもらう空港からのアップデートに沿って、出国の2週間前を目安に作成していただきました。

この時点の情報では、英文の診断書に「FIT TO FLY」という文言が無いと、医療機器(注射器)を持っている人を通すことすらできない可能性があるとのことだったので、同様の意味を文面に盛り込んでいただいたので、スムーズに通過することができました。

行きのミールはグルテン&カゼインフリーで用意していただいたのですが、ダイエット食並みのヘルシーさでした。オヤツにチョコレートをいただいたのですが、旅行中も甘いものを間食しない習慣を変えず、不調を出さずに元気で過ごせることを優先しました。

初日の夕食はホテルの近くのレストランで現地の料理を食べ、ルーフトップバーにも行きたかったのですが、健康な旦那さんも疲れていたので、無理せず部屋で過ごすことにして、リラックスしたり夜景を眺めて過ごしました。翌日からは街歩きをしたり、マッサージへ行ったり、プールで泳いだり、買い物をしたり、ビーチサイドを散歩したりと、リゾートを楽しむことができました。

旅の醍醐味のひとつは食べ歩きですが、体調維持を最優先して、なるべくバランスの良いメニューを選び、スイーツ系は食べず、プールサイドの飲み物もペリエやフルーツベースのものを選び、フルーツ系はシロップ控えて作っていただき、なるべく負担が無いように気をつけました。

なるべく清潔そうなレストランを選び、歯磨きではミネラルウォーターを使い、カトラリー類は消毒してから使用するなど、かなり気をつけていたのですが、最終日に夫婦揃って食あたりになってしまい、念の為にコートリル5mgを服用して帰路につきました。

副腎皮質機能低下症の診断がついて以来、ほとんどお腹を壊さずに過ごせているにも関わらず、今回の旅行では2回も当たってしまいましたが、コートリルの効果もあったのか、コルチゾール不足の様な状態にならずに、無事帰国することができました。

グルテンフリーでの海外旅行でも、美味しいものをたくさん選ぶことができましたが、行きの機内食はイマイチだったので、アレルギー指定無しで和食を選んで、麺類・打ち粉・練り物・麩以外の、食べれるものだけを食べる方が良さそうでした。

前回の国内リゾートの出発時に、軽い副腎クリーゼになってしまったことや、診断前の海外リゾートで熱中症になった経験もあり、暑い気候で直射日光を浴びながらプールで遊ぶということに、若干トラウマもあったのですが、思い出を塗り替えることができました。

とは言え、健康な方よりもHPA軸が弱く、病気や怪我や炎症がある時などは、まだコートリルが必要な段階なので、熱い気候に対応する為の、こまめな電解質補給スポーツドリンク梅タブ)と、血糖値をなだらかにする食べ方で、体調維持が出来ているように感じています。

活動量※Apple Watchの活動量データ

体調が悪かった頃は、エクササイズ時間があるレベルを超えるとコートリルの追加が必要になっていたのですが、異国の気候で活動量を超えても体調維持ができたので、近くジムに復帰して低強度な運動から再開してみようと思います。

聴力※耳鼻科での聴力検査の結果(2023.12.21〜2024.2.6)

コートリル断薬後の12月の中旬から不調で、もう回復のゴールデンタイムも過ぎていることからも、治らないと診断されていた低音障害型感音難聴が、不思議なことに少し回復していて、担当医もびっくりしていました。この前日に受けた鍼治療(かなり深く入れたみたい)から、急に耳鳴りが緩和して、会話も聞こえやすくなったと思っていたところでした。

副腎皮質機能低下症と診断されて、家から出ることすら出来なかった日々もあったのですが、当初からのマイルストーンでもあった海外旅行を無事楽しめたことが、これから先の人生で、やりたいことをやって、行きたい場所へ行き、好きな人たちと会って、楽しい時間を過ごす為の、希望と自信に繋がりました。


闘病日記 by ここ プロフィール