Hint過剰投与の予防法 必読
コートリルって、どんな時に飲めばよくて、どんな時は飲まないほうがいいのか。初期の頃の私もすごく迷っていて、その判断ができるようになるまでに数ヶ月かかりました。
コートリルって、一度増やすと減らすのがとても大変になることもあるので、「初動」がとても大切です。でも、この判断は、実際に体験してみないとわからない部分も多くて、おそらく内分泌の専門医でも、最初の時点でうまく伝えきれないことがあるのかもしれません。
そんなタイミングで、SNSでコートリルを頻繁に増量している人の投稿を見かけてしまうと、「こういう時も飲んでいいのかも」と勘違いしてしまい、気づいたら「副腎クリーゼの予防」以外の目的にも、頻繁に追加するようになっていることもあるかもしれません。
また、なんとなく体調が悪くてつらい時に、SNS上の同じ病気の方から「飲んでいいと思うよ」「しっかり飲もうね」と言われたら、本当は増やさない方が良い場合でも、楽になりたい気持ちが後押しされて、揺らいでしまうこともあるかもしれません。
また、ふだんから「薬を足すより先に、環境や栄養を整えて守る」という視点を持っていない方とばかり関わっていると、知らず知らずのうちに、自分もその影響を受けて、後手にまわる対処ばかりを重ねてしまうこともあるかもしれません。
私が気をつけていること
私は、そんな飲みすぎてしまっている方の「声」が聞こえすぎないように、一定の距離を置くようにして過ごしてきました。それよりも、主治医からの説明やガイドラインに基づいた内容を参考に、「いまの自分にとって本当に必要な分だけ」を意識して過ごしてきました。
それ以外にも、薬からのコルチゾール補充だけに頼らず、普段の食事や生活のリズムを整えたり、低血糖や刺激を避けたりすることで、少しでも体への負担を減らせるように意識して、コルチゾールの「無駄遣い」を予防していました。
コートリルの量だけを見て調整するのではなく、体の反応やまわりの環境も含めて、総合的にバランスを取ることが、必要最低限のコートリルで過ごす秘訣だったように思います。
体験談を見極めるコツ
色々な人の体験談を読むのは、自分に合った工夫を見つける良いきっかけになると思います。でもその一方で、病状を悪化させてしまうような情報が紛れていることもあるので、すべてを鵜呑みにせずに受け取ることも大切だと感じています。
私が誰かの体験談を参考にする場合は、その人がどんな経緯で今の状態になったのか、そしてそれが良い結果につながっているのかどうかを、過去の投稿などから確認するようにして、良い結果が出ている先駆者の方法だけを選んで参考にさせていただきました。
病状や体質による差
コートリルの飲み方にもまとめていますが、副腎皮質機能低下症は「一般的な量」で安定できる人と、他の病気を抱えている方などの「増量対応」をしている人がいますので、なるべく自分の似た病状の方を参考にするのが、判断のズレを防ぐためにも安心だと思いました。
負荷がかかる前の備え
追いコートリルの罠にもまとめていますが、欧米の副腎皮質機能低下症のコミュニティの患者さんに、慢性的な増量で悩む人が少ない背景には、「薬を足すよりも、まず環境や栄養で守る」という発想が根付いているという点が、大きく関係しているのかもしれません。
国内外の情報・論文・コントロール良好な方の体験談などから見つけた情報を記録しています。副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する情報は「Note」へ、参考になった情報は「Hint」へ、気づきや視点は「Misc」に記録しています。
※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解です。