HintコルチゾールとDHEA-S
最近、英語圏のフォーラムなどで「DHEA」や「DHEA-S」に関する話題をよく見かけるようになりました。欧米では、医療の場でDHEA補充が使われることもあり、実際に補充しているという投稿も目にします。ただ、「生理的な分泌量を上回る補充」には副作用のリスクもあるそうです。
日本では保険診療の対象にはなっておらず、一般的には補充治療は行われていませんが、何らかの治療の一環として補充を行う場合には、医師の指導のもとで進めることが推奨されています。
できるだけ自然なかたちで整えて行くのが一番なので、「DHEA-Sを自然に増やすにはどうすればいいのか?」という視点で、あらためて生活を見直してみることにしました。
コルチゾールとDHEA-S
コルチゾールとDHEA-Sは、どちらも副腎から分泌されるホルモンで、ストレスに対する反応や体の回復力に深く関わっています。副腎皮質機能低下症で、ACTHが長期間低い状態が続くと、コルチゾールだけでなく、DHEA-Sの分泌も一緒に低下してしまうことがあるので、DHEA-Sの数値も診断の指標のひとつとされています。
一般的に、コルチゾールは「生きるために必要」とされるホルモンで、体が危機的な状況にあるときには優先的に分泌されます。一方のDHEA-Sは、「余力があれば分泌される」タイプのホルモンで、修復や回復をサポートする役割があるそうです。なので、副腎機能が低下している状態では、DHEA-Sの分泌はコルチゾールよりも後回しになりやすいと言われています。
DHEA-Sが低い時の症状
- 疲労感・慢性的な怠さ
- ストレス耐性低下
- 情緒不安定
- 免疫力の低下
- 集中力や意欲の低下
- 筋力や骨密度の低下
DHEA-Sが低いときの体調は、コルチゾールが不足しているときとよく似た状態になることがあるみたいです。
「フェリチンが鉄の貯金なら、DHEA-Sはホルモンの元気貯金」みたいな感じで、どちらも足りないとジワジワと不調が出てきやすくなるのかもしれません。最低限のコートリルで暮らしていくためにも、DHEA-Sを自然な形で高めていくことが鍵になりそうです。
DHEA-Sを高めるヒント
- 無理は禁物(がんばりすぎず「回復モード」を意識)
- 良質な睡眠(とくに深い眠りを意識→だから眠剤はNG)
- 適度な運動(ハードすぎない有酸素や筋トレ)
- 栄養サポート(ビタミンC・マグネシウム・オメガ3脂肪酸)
- インターミッテッド・ファスティング(効果があるという報告も)
- ストレスや過剰なホルモン投与は避ける(コルチゾールが高すぎるとDHEAとのバランスが崩れやすい)
私は、筋トレの中でも「自重スクワット」を、コルチゾールがある朝の習慣にしています。加えて、週に2〜3回ほどジムへ行き、1回30分以内でできるトレーニング(有酸素運動と軽めの筋トレ)も取り入れています。運動は脈拍数を参考にして、呼吸を意識しながら、無理のないペースを心がけるようにしています。
最近は、16時間断食などの「インターミッテッド・ファスティング(IF)」にも注目が集まっています。DHEA-Sとの直接的な関係についてはまだ研究段階ですが、血糖値やホルモンバランスの安定を通じて、間接的にDHEA-Sの分泌をサポートする可能性があるとされています。
やっぱりこの病気は、血糖値を安定させることが体全体のバランスにつながるので、日々の食事や過ごし方の中で、できる範囲で意識していくことが大切だと思いました。
もともと私のライフスタイルは、夕食を早めに済ませ、翌朝の食事まで15時間ほど何も食べずに過ごす流れになっています。インターミッテッド・ファスティング(IF)を意識して始めたわけではなかったのですが、気づけば自然とそういう暮らし方になっていて、今のところ、このくらいの空き時間が一番体調が整うと感じています。
無理して16時間に合わせて、低血糖からのダメージになるよりも、心地よいと感じるリズムを優先して過ごし、その結果、自然と16時間空いていた時は、それで良いと思うので、そんな感じで、今は「ゆるいIF(インターミッテント・ファスティング)」というスタンスで、無理なく続けてみようと思います。
国内外の情報・論文・コントロール良好な方の体験談などから見つけた情報を記録しています。副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する情報は「Note」へ、体験談やヒントなどは「Hint」へ、その他の内容は「Misc」に記録しています。
※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解です。