第95話「繁忙期と出張」

副腎皮質機能低下症と診断されてから2年11ヶ月、コートリルを頓服に切り替えて1年6ヶ月、そして喘息の治療で数年使用していた吸入ステロイドを断薬してから1年2ヶ月ほど経ちました。

今までの旅行はすべて旦那さんに付き添ってもらいながら移動していたのですが、今回は初めて単身での出張となりました。当初は日帰りを予定していたのですが、万が一の体調不良を考えて、急きょ1泊に変更して、旦那さんにも合流してもらう形にしました。

この日までの激務の影響もあって、出発時は既に指の関節痛などのコルチゾール不足の症状がありました。夜までのスケジュールを考慮して、コートリル5mgを服用して空港へ向かいました。

私は朝9時のフライトで先に東京入りし、羽田から高速バスで訪問先へ向かいました。その日は昼から打ち合わせがあり、5時間ほど仕事をこなしました。長くお付き合いのあるクライアントさんや関係者の方々と、久しぶりに直接お話ができ、新しい案件もいただける機会になりました。

仕事が終わったあとは、ホテルまで電車で向かう予定だったのですが、夜に会食が控えていたので、体力を温存するためにタクシーを利用して、車内でメイクを直し、そのまま会食に向かえるよう準備しました。

会食は和食コースのお店を予約していました。グルテンフリーのリクエストを通していただいていたので、安心して食事を楽しめました。少し疲れはありましたが、会食後はホテル内のバーにも立ち寄ることができて、現地の方との会話も弾み、楽しい時間を過ごしました。

この日は朝にコートリル5mg、就寝前に1mgで体調をコントロールできました。宿泊先は、以前の出張でも利用したことがある品川プリンスホテルでした。ラグジュアリーホテルではありませんが、立地の良さに加えて、枕が合っていたこともあり、会食までの移動のために体力を温存することができ、それなりにゆっくり眠れました。

翌朝は、念のためコートリルを1mgだけ服用して出発しました。本来は品川から公共交通機関で羽田へ向かう予定でしたが、昨夜ご一緒した方が空港まで送ってくださり、体にも心にもありがたい移動となりました。

というのも、4月に入ってから謎の繁忙期が続いていて、この出張の直前までかなりの激務だったため、自分でも体調のコントロールがギリギリだと感じていました。それを察して、少しでも快適に移動できるよう旦那さんが段取りを整えてくれていたことが、本当にありがたかったです。

ランチは羽田空港のDean & Delucaで軽めに食事をとりました。行きも帰りもクラスJをとっていたので、移動中も少しゆったりできて、体力的にも余裕を持って過ごすことができました。

旦那さんの協力のおかげで、そこそこ体力を残した状態で帰宅することができ、荷ほどきもスムーズに済ませられました。夜は近くの馴染みのレストランで、旦那さんとゆっくり夕食を楽しむことができ、お気に入りの自宅のベッドでゆっくり眠りました。

普段は飛行機以外の公共交通機関にほとんど乗らない生活なので、今回の高速バスでの移動はちょっと新鮮な体験でした。今回の出張では、合計7mgのコートリルで体調を維持することができ、疲弊していた状態からの単独移動としては、これまでの中でもかなり良いコントロールができたように思います。

私は立場上、どうしても代わりが効かない任務があり、スケジュールに追われてしまうことも少なくありません。今回の出張もそうでしたが、そんな時はコートリルの力を借りながら、なんとか体調をコントロールするしかありません。それでも、「こうして乗り越えられた」という小さな積み重ねが、少しずつ自信になっています。

私は、これからの人生がまだ長いので、行きたい場所も、やりたいことも、食べたいものも、まだまだたくさんあります。なので、健康管理もメカニズムの勉強も、自分磨きの一環として楽しみながら取り組んでいます。色々と学んできたおかげで、副腎皮質機能低下症との付き合い方にも、少しずつ自分なりのコツが掴めてきました。

これからも自分らしく、好きなことを楽しみながら、やりたいことをあきらめずに、心地よく暮らしていけるようにコントロールして行けたらと思います。

2025.6.2 掲載

闘病日記 by ここ プロフィール
X(旧Twitter)もあわせてどうぞ
リアルな日常や裏話:@stay_sparkle
学び・経験・記録:@AIstudylog