Hint脳を守る小さな習慣
コルチゾールは、多すぎても少なすぎても脳に影響を与えるとされています。また、私はシックデイの際などに、それなりの量のステロイドを使うこともあるため、認知機能への影響をできるだけ防ぎたいと思い、日々の暮らしの中で意識していることがあります。ここでは、そうした視点もふまえて、私が実践している工夫や気をつけているポイントをいくつかまとめてみました。
睡眠の質の確保(ノンレム睡眠の維持)
ステロイドは睡眠の深さやリズムを乱しやすく、特にノンレム睡眠が減ると記憶の定着や脳の修復が妨げられることがあるそうです。私は、日中に適度な活動を取り入れて夜の自然な眠気を促したり、ブルーライトやカフェインを控えたりしています。また、呼吸法やストレッチなどのナイトルーティンを取り入れることで、少しでも深い眠りがとれるよう工夫しています。睡眠薬に頼らず、自然な入眠を目指すことも意識しているポイントのひとつです。
運動によるBDNF分泌促進と脳血流の改善
BDNF(脳由来神経栄養因子)は、神経細胞の再生やつながりに関わり、記憶力や集中力を支える物質として知られています。特に、有酸素運動や軽い筋トレ、バランスを意識した運動が効果的と言われているので、私は体調に合わせて週2〜3回・20分以上の軽い運動をすることを目標にしています。
認知的刺激による海馬・前頭葉の活性維持
脳への良い刺激を日常的に取り入れることも意識しています。ステロイドは特に海馬の神経細胞に影響を与えやすいと言われていて、学習や会話、執筆などの「能動的な思考活動」が脳の健康維持に役立つそうです。私は、ブログの執筆、語学の勉強、読書とその要約など、楽しみながらできることを習慣にしています。
服薬する場合のタイミング
補助的な視点として意識しているのが、ステロイド投与のタイミングです。体内の自然なコルチゾール分泌のリズム(いわゆるサーカディアンリズム)に合わせて、朝の早い時間にまとめて服用するようにして、海馬や前頭葉への過剰な負担を避け、夜間にはコルチゾールが残らないようにしています。
食事と代謝の整え方
高血糖・高血圧・慢性炎症といった状態は、いずれも脳の機能低下と関係しているとされています。特に、糖尿病のある方は認知機能障害のリスクが1.25〜1.9倍に上がるという報告もあり、軽度の高血糖(いわゆる前糖尿病)の段階でも、将来的な認知症リスクが増加する可能性があるそうです。なので、血糖値スパイクを防ぐような食事や、抗炎症作用のある食材を選ぶこと、ミネラルやビタミン類を意識的に補うことなど、できる範囲で日々の食生活に気を配るようにしています。
心の向け方も大切に
もう一つ、私が大切にしているのは「物事の受け取り方」です。日々の出来事を「コルチゾール寄り」に捉えるか、「幸せホルモン寄り」に捉えるかで、HPA軸(ストレス応答系)への負担も大きく変わってくると感じています。
こうした“心の向け方”には、実は脳の前頭前野という領域が深く関わっているそうです。前頭前野は、感情をうまくコントロールしたり、冷静に物事を判断する働きを担う場所で、認知機能とも密接に関係しています。イライラしやすかったり、皮肉っぽく受け取るクセがあると、この前頭前野の働きが弱まっていることもあるそうで、逆に安心感や感謝に意識を向けることが、脳にも良い刺激になるとされています。
実際、欧米の患者さんたちは、認知機能への影響にも高い関心を持ち、睡眠・運動・思考のバランスを丁寧に整えながら暮らしている方もたくさんいらっしゃいます。私もそうした姿勢から多くを学びながら、自分のペースでできることを積み重ねていきたいと思っています。
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※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解です。