Miscアシュワガンダについて

アシュワガンダは、ストレス軽減やエネルギー向上をサポートするサプリメントとして広く知られていますが、欧米の副腎皮質機能低下症のコミュニティでは、副腎皮質機能低下症の患者に対しては非推奨としています。

アシュワガンダの長期使用や、副腎皮質機能低下症など特定の健康状態におけるリスクについて、2020年以降の新しい研究をもとに調べてみました。

作用とメカニズム

アシュワガンダの主要な生理活性化合物であるワナノリドは、天然のステロイドとして知られており、副腎機能を抑制するメカニズムが報告されています。研究では、10週間のアシュワガンダ投与によって、HPA軸(視床下部ー下垂体ー副腎)が抑制されることが確認されていますが、2週間の除去期間を設けると、HPA軸の機能は元の状態に回復したとされています。

しかし、アシュワガンダを長期間使用した場合に、副腎機能が永続的に抑制される可能性があるかどうかはまだ解明されていないため、さらなる研究が求められています。

コルチゾールとの関係

アシュワガンダにはコルチゾールを下げる効果があり、コルチゾール過多の「副腎疲労」と呼ばれる状態の一部には有効かもしれません。しかし、副腎皮質機能低下症など、コルチゾールが不足しているケースでは、逆にコルチゾールレベルをさらに低下させてしまうため、注意が必要です。

甲状腺への影響

さらに、アシュワガンダが甲状腺機能にも影響を与える可能性が指摘されています。甲状腺系の疾患を抱える方は、アシュワガンダの摂取を慎重に検討する必要があります。

副腎や甲状腺に問題を抱えている方にとって、アシュワガンダの使用はメリットだけでなくリスクも伴うため、注意が必要です。

[出典]Adrenal hypofunction associated with ashwagandha (Withania somnifera) supplementation: a case report
[出典]Herbal remedies as a potential cause of hypoadrenalism
[出典]The dark side of herbal medicine – risks of Ashwagandha (Withania Somnifera) consumption

2024.9.23 掲載

国内外の情報や論文・コントロール良好な方の体験談などから見つけた情報を集めています。副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する事は「Note」へ、体験談やヒントなどは「Misc」に記録しています。

※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解です。