第76話「膀胱炎」
副腎皮質機能低下症になって初めての、なかなか酷い膀胱炎になってしまいました。寒さで抵抗力が落ちていた事と、年末の忙しいスケジュールで無理してしまった事が原因かもしれません。
違和感を感じてから数時間後には激しい痛みに襲われ、かなりの血尿になりました。その後、更に炎症が進んだのか、尿閉に近い状態になり、痛みが治まらず、救急外来を受診することになりました。
尿検査は、蛋白2+・潜血2+・亜硫酸塩1+・白血球3+で、血液検査は、総蛋白6.2L・アルブミン3.7L・総ビリルビン0.2L・アミラーゼ174H・カリウム3.5L・白血球数12.3H・好中球80.0H・リンパ球13.1Lで、あとは正常値でした(Lは低値、Hは高値)。血圧は低下して、収縮期(上の値)が80mmHgまで落ちていました。
この中で気になったのが、膀胱炎の影響で尿から蛋白を出してしまっている事と、その影響からなのか、血中の総蛋白とアルブミンが低値になっていた事でした。
病院の担当医からの一般的な説明・指示・処方にプラスして、仕事で使っている有償AIにも「副腎皮質機能低下症の軽症患者」という事を前提で、検査結果をもとにアドバイスを聞いてみました。
- アルブミンが低下すると、結合型コルチゾールが減少するため、血液検査で測定される「総コルチゾール濃度」が低く見える場合があるが、遊離型コルチゾール(体が実際に使えるコルチゾール)は通常変化しないため、「見た目上だけの低下」の可能性もある。
- 一時的な低アルブミン血症であれば、遊離型コルチゾールが保たれているため、炎症抑制能力は大きく低下しない可能性が高いが、副腎皮質機能低下症の患者は、もともとコルチゾールの産生が不足しているため、アルブミンの低下により結合型コルチゾールが減少すると、予備力が低く、炎症抑制に支障をきたす可能性がある。
以上のポイントを踏まえて、副腎皮質機能低下症で頓服運用の私が、1日でも早く膀胱炎を治癒させて活動再開できる方法を、AIにリストしてもらって取り組みました。
- 十分な水分補給を心がけ、尿の排泄を促進して膀胱内の細菌を洗い流す。
- カフェインやアルコール飲料は控え、温かい水やノンカフェインの飲み物を選んで体への負担を軽減する。
- 良質なタンパク質(卵・肉・魚・大豆製品など)を積極的に摂取して血中アルブミンや総蛋白を回復させる。
- 炎症の回復を促すために、ビタミンCや亜鉛を含む食品(柑橘類・緑黄色野菜・ナッツ類など)を取り入れる。
- 炎症を悪化させないために、加工食品や脂質の多い食事は控えるように心がける。
- 副腎皮質機能低下症では、アルブミン低下が炎症抑制の予備力を下げる可能性があるため、体調に応じてコルチゾール補充を検討する。
- 処方された抗菌薬は指示通りに最後まで服用する。
- 症状が悪化した場合は、膀胱炎が腎盂腎炎に進行するのを防ぐために、早めに相談する。
日常生活の注意
- 排尿を我慢しない:尿が膀胱に溜まると細菌が繁殖しやすくなるため、こまめに排尿することを習慣づける。
- 体を冷やさない:特に下半身を温かく保つように心がけ、膀胱炎の再発リスクを減らす。
- 過度の疲労を避ける:免疫力の低下を防ぐため、十分な休息を取るようにする。
発症した日の症状がピークとなり、翌朝には血尿や痛みは治まりました。ただ、典型的なコルチゾール不足の症状(全身の筋肉痛・関節痛・倦怠感)があったため、お昼過ぎまでは安静に過ごし、夕方にはなんとか回復したため、夜のスケジュールはキャンセルせず、予定通り参加しました。その翌日には、少し倦怠感があるものの、いつも通りの日常生活を過ごせるようになりました。
念の為、今週いっぱいジムはお休みしようと思います。
コートリルは発症当日のピーク時の2.5mgのみの使用で回復できました。発症した翌日のコルチゾール不足の体感からも、基礎値が10μg/dL前後まで回復している状態でも、炎症などで体に負荷がかかった時には、少なからずコルチゾール補充が必要ということを改めて実感しました。
鎮痛剤の副作用
痛みと炎症の対処法として、カロナールを短回で使用したのですが、その夜は普段の自然な眠りとは異なり、薬によって無理やり眠らされたような感覚でした。
自然な睡眠には、薬による睡眠では得られない以下のようなメリットがあります。
- 睡眠サイクルの維持:脳や体の回復に必要なリズムを保ちます。
- ホルモンバランスの調整:体の修復や代謝の維持に重要です。
- 目覚めのスッキリ感:体内時計や概日リズムが整うことで得られます。
- 心の安定感:質の高い睡眠は精神的な安定にも寄与します。
こんな時は仕方ないのですが、やはり日常は自然な眠りが健康への近道なので、これからも自分の力で睡眠の質をアップできるように取り組みたいと思います。
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