Note欧米の患者さんの工夫 重要

欧米の副腎皮質機能低下症の論文ディスカッショングループや、比較的安定して過ごしている方々の情報の中に、体調のコントロールに役立ちそうなヒントがいくつかあったので、まとめてみました。

低血糖の仕組み

コルチゾールは糖の代謝を調整する働きがあり、インスリンは血液中の糖を筋肉へ取り込む役割があります。糖は筋肉や肝臓には蓄えられますが、脳には蓄えられないため、血糖は一定に保つ必要があります。

コルチゾールはインスリンの働きをやや抑えることで血糖を維持していますが、これが不足すると糖が筋肉に取り込まれすぎて、低血糖が起こりやすくなります。

シュガーラッシュ

副腎皮質機能低下症では、砂糖に対して過敏に反応しやすいという話もありました。

糖を多く摂るとインスリンが多く分泌され、それに対応するためにコルチゾールも使われますが、もともと余裕が少ない状態なので、うまくバランスが取れず、不調や反応性低血糖につながりやすくなります。

また、コルチゾールの作用には時間差があるため、血糖の変化と症状のタイミングがずれることもあるようです。

こうした背景から、低血糖への対処だけでなく、そもそもシュガーラッシュを起こさない工夫が、結果的にコルチゾールの消耗を抑えることにもつながると考えられているようです。

エネルギーの供給源

運動についても、コルチゾールの補充だけでは十分に対応できないことがあるとされています。血糖の反応には、エピネフリンやアドレナリンも関わっているため、コルチゾールだけで調整するのは難しい場面もあるようです。

そのため、欧米のアスリートコミュニティでは、運動前に血糖・電解質・水分を整えることに加えて、糖ではなく脂肪酸をエネルギーとして使う方向に体を慣らしていく考え方も取り入れられています。

※2026年3月現在、欧米の副腎皮質機能低下症のコミュニティには約16,000人が登録されており、運動を習慣にしている方は約5,280人、回復を目指して減薬に取り組んでいる方は約1100人、調整・減薬に取り組んでいる方は520人、論文ディスカッションに参加している患者・医師・研究者は約1,100人いらっしゃいます。

運動強度と脂肪燃焼

糖はすぐに使える一方で量に限りがありますが、脂肪はエネルギー源として余裕があるため、低血糖のリスクを抑えながら動きやすくなると言われています。

具体的には、Zone2トレーニングや段階的に負荷を上げていく方法を続けることで、徐々にエネルギーの使い方が変わっていくとされています。

実際に、こうした運動を続けることで、補食や追加なしでも安定して動けるようになったという体験談もあり、低強度の運動が血糖の安定にもつながると考えられているようです。

2023.12.26 掲載

読んでくださった方が、自分なりの工夫を見つけるヒントになればうれしいです。
医療に関する判断を行う際は、必ず医師にご相談ください。