NoteシックデイのMore@4AM

欧米のコミュニティで紹介されていた副腎不全の補充療法の、Peter C. Hindmarsh(内分泌医)とKathy Geertsma(患者家族)が2024年3月29日に出版したReplacement Therapies in Adrenal Insufficiencyという書籍から、シックデイ対応の目安とコツをまとめてみました。

副腎皮質機能低下症のシックデイ対応の目安とコツ[出典]Replacement Therapies in Adrenal Insufficiency

  • ソルコーテフの点滴を受けた場合も含めてMore@4AMを推奨
  • 反復投与から2時間経過していればMore@4AMした方が良い
  • ほとんどの体調不良は24時間以内に改善する
  • 24時間以上治らない消化器症状・嘔吐は、早急に受診を推奨
  • 下痢止めは使用しない事(一部悪化するケースがある)
  • 涙や唾液の状態や、尿の色や量も脱水のレベルの目安になる
  • 目が窪む・ゲッソリと痩せたようになるのは脱水のサイン

この書籍によると、嘔吐などでコートリルが吸収できていないタイミングの目安や、吸収できていない場合は2倍量の反復投与が必要な事、反復投与を続けても改善しない場合は、救急搬送が必要と定義されていました。

More@4AMをする事で、一番コルチゾールが必要なタイミングで増量し、コルチゾール結合グロブリン(CBG)の影響による排出も考慮して、増量による副作用リスクを下げつつ、早めの回復を促す様です。書籍には何故More@4AMが有効かのメカニズムを含む詳細が解説されているので、ご興味のある方は読んでみてください。

症例・体質や併発している病気によって、服用量やコントロール方法が異なりますので、あくまでも参考の為の情報として、実際の対応方法は主治医にご相談ください。


国内外の情報や論文・コントロール良好な方の体験談などから見つけた情報を集めています。副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する事は「Note」へ、体験談やヒントなどは「Misc」に記録しています。

※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解である事をご了承ください。