Hint追いコートリルの予防
副腎皮質機能低下症のセルフマネジメントで、私が一貫して意識してきたことのひとつに「追いコートリルの予防」があります。これは、目の前の不調だけを処理するのではなく、その背景にある原因や構造まで含めて整えていくという考え方に近いと思っています。
追いコートリルを“その場しのぎ”として続けてしまうと、モグラ叩きのように次の問題がすぐ浮上してきます。一時的には乗り切れても、根本の調整ができていない状態が続くと、全体のバランスが取りにくくなってしまうことがあります。
悪いケースでは、自発が弱くなり、副腎クリーゼを起こしやすい体質に寄っていく可能性も指摘されています。そうなると一般的な補充量では安定しづらくなり、体のリズムがつかみにくい状況にもつながりやすいと思います。
「問題処理」と「問題解決」は似ているようで全く違う行動です。
追いコートリルを前提にする生活は、目の前の問題処理に偏りがちで、後になって大きな負担が積み重なる可能性があります。一方で、不足そのものを起こさないように生活や薬量のパターンを整えていくのは、構造そのものに働きかける“問題解決”に近い方法だと思います。
もちろん、必要な場面でコートリルを追加すること自体は大切ですし、私自身も今でも常に持ち歩いています。ただ、長い目で見た回復や安定を意識した時、「予防」という視点がとても重要になってきたと感じています。
そして、日々の生活でコルチゾール不足を予防する視点を持てるのは、最終的には自分自身だと思います。医師の方針やガイドラインを踏まえながらも、日常の小さな違和感に気づいていけるのは、毎日その体と向き合っている本人だからです。
副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する情報は「Note」へ、補充療法のヒントは「Hint」へ、その他の情報は「Misc」へ、メッセージ経由でいただいた質問の一部は「FAQ」にまとめています。読んでくださった方が、自分なりの工夫を見つけるヒントになればうれしいです。
※体験をもとに整理した内容であり、医学的助言を目的としたものではありません。医療に関する判断を行う際は、必ず医師にご相談ください。
