Miscコルチゾールの2つのリズム
コルチゾールのリズムというと、「朝高くて夜低い」という1日のリズムを思い浮かべる人が多いと思います。これはサーカディアンリズムと呼ばれるもので、起床前にコルチゾールが上がり、朝にピークを作り、夜に向かって下がっていく流れです。
ただ、実際のコルチゾール分泌は、もう少し細かい仕組みで動いています。
この1日の大きな波の上に、約60〜120分ごとの小さな波が重なっています。これがウルトラディアンリズムです。
コルチゾールは一定量がずっと出続けているわけではなく、「少し上がる」「少し下がる」「また上がる」という小さなパルスを繰り返しています。
つまり、自然な状態では、1日の大きなリズム(サーカディアン)と、数時間ごとの小さなリズム(ウルトラディアン)が重なりながら、体のバランスが整えられています。
この仕組みがあることで、朝の覚醒、日中のエネルギー維持、ストレスへの対応、神経系の安定などが細かく調整されています。
ただ、この「小さな波」は、日常の体感としても現れることがあります。
集中できる時間がしばらく続いたあと、少し疲れを感じたり、休みたくなるタイミングが自然に訪れることがあります。こうした変化は、約60〜120分の周期で起こるウルトラディアンリズムと関係している可能性があると言われています。
そのため、脳や神経の研究では、90分前後の集中のあとに短い回復を入れるほうが、神経系の負担が少なく、パフォーマンスが安定しやすいとも言われています。
副腎皮質機能低下症の場合、この「谷」のタイミングで、だるさや集中力の低下などの体調変化を感じることもあります。体のサインに気づいて早めに休むことは、エネルギーの安定にもつながる可能性があります。
人の体は、ずっと同じエネルギーで動いているわけではなく、小さな波を繰り返しながら1日を過ごしています。
その波を無視して無理を続けるよりも、体のリズムに合わせて短い回復を入れるほうが、結果として安定して過ごせることもあるのかもしれません。
副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する情報は「Note」へ、補充療法のヒントは「Hint」へ、その他の情報は「Misc」へ、メッセージ経由でいただいた質問の一部は「FAQ」にまとめています。読んでくださった方が、自分なりの工夫を見つけるヒントになればうれしいです。
※体験をもとに整理した内容であり、医学的助言を目的としたものではありません。
