Miscレッドフォルダという備え
副腎皮質機能低下症では、「万が一のための準備」を持っておくことが大事です。副腎不全カードも、その備えのひとつとして国内では広く使われています。
一方で、海外の患者さんの取り組みを見ていると、緊急時に必要な情報をひとつにまとめて、家族と共有しているケースが多くあります。救急隊やERスタッフが探さずにすぐ使える情報をまとめておくもの、という位置づけに近いと思います。
こうした一式の情報をまとめたものが、いわゆる「レッドフォルダ」と呼ばれているものです。その中でも中心になるのが、「緊急時の対応内容をまとめたシート」で、搬送時に家族や救急隊へ状況と対応を伝えるための役割を持つものになります。
そこで、私も同じように、副腎クリーゼの対応内容をまとめたシートを作成し、ソル・コーテフと一緒に自宅で保管しています。旅行のときには必ず携帯して、フライトの際は事前にスタッフへ共有するようにしています。
移動中に空港スタッフのサポートを受ける場面でも、この書類があることで、体調が悪い中で一から説明する必要がなくなります。旅は非日常なので、普段より負荷がかかりやすく、体調を崩すこともありますし、万が一の事故などで意識がない状態になると、自分で服薬することができません。
そんなときに、周囲の人や医療者が状況を把握できるようにするために、また「質問できない状況でも判断できる状態を作る」ために役立つものだと感じています。
今回まとめた内容には、ソル・コーテフの使用タイミングや、救急搬送時に必要とされる処置の内容などを整理しています。
このような工夫は、自分のためだけではなく家族の負担を減らすことにもつながると感じています。急な不調は、どうしても周囲をあたふたさせてしまうことがあって、そのたびに申し訳なさを感じることもありました。
あらかじめ整理しておくだけで、いざというときに何をすればいいのかが共有できて、周囲の負担を少しでも減らせることで、気持ちが少し楽になる部分もあると感じています。
普段は使うことがないかもしれませんが、こうした準備は、闘病を日常の中で無理なく続けていくためのひとつの工夫だと感じています。
副腎皮質機能低下症ウェルネスにもレッドフォルダーに関する記事を追加しました。
https://adrenal-insufficiency.com/document/red-folder/
副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する情報は「Note」へ、補充療法のヒントは「Hint」へ、その他の情報は「Misc」へ、メッセージ経由でいただいた質問の一部は「FAQ」にまとめています。読んでくださった方が、自分なりの工夫を見つけるヒントになればうれしいです。
※体験をもとに整理した内容であり、医学的助言を目的としたものではありません。
