半年くらい前（2023年6月21日）にリリースされていた情報ですが、イギリスのブリストル大学の研究者によって開発されたU-Rhythmというセンサーによって、世界で初めて24時間にわたるホルモンレベルのパターンの計測と記録に成功したそうです。

皮下から20分ごとにサンプルを採取して、日常生活の活動中に最大72時間のデータを計測・記録可能で、現在行われている1日1回の検査よりも、正確にホルモン疾患の初期兆候を検出できる事から、副腎皮質機能低下症などのストレスホルモン系疾患の診断方法に革命をもたらす可能性があるそうです。

この研究で、これまでは病院の外では不可能であった、睡眠中のホルモン測定の重要性も明らかになり、214人の健康なボランティアのデータを分析した事によって、健康な人の副腎ホルモンのプロファイルを作成できた事からも、ストレスホルモン系疾患の診断だけではなく、治療方法にも革命をもたらす可能性があるそうです。

U-Rhythmセンサーは、デバイスあたり10,000ポンド（約1,800,000円/2023年12月調べ）の費用がかかり、EU Horizon 2020プロジェクトの助成金の支援によって開発されました。今後も研究を進める事で、将来的には人々が家庭でも使用できる技術になる事を期待しているそうです。

[出典]Device developed in Bristol offers ‘revolution’ in hormone understanding
[出典]High-resolution daily profiles of tissue adrenal steroids by portable automated collection