Misc喘息とコルチゾール
私と同じように副腎機能が弱く、呼吸器疾患を抱えている方々からもフォローいただいているので、今回は私自身が喘息発作を起こさなくなった経緯を記録しておこうと思います。
以前の状態
以前は、ちょっとした埃や冷たい空気を吸っただけでも発作が起こり、携帯用の気管支拡張剤では効果が薄く、救急外来でメプチンを吸入させていただいたり、最悪の場合はステロイドの点滴が必要になることもありました。当時の状態には二度と戻りたくないので、発作が出なくなった今でも注意しながら生活しています。
喘息発作の特徴
喘息発作は一度起こると気道に炎症を引き起こし、過敏になってさらに悪化することがあります。そのため、とにかく発作を出さないことが大切だと、当時の呼吸器科医からアドバイスを受けました。また、喘息発作を繰り返せば繰り返すほど、気管支がリモデリング(構造変化)して、さらに発作が起きやすい状態になってしまいます。そのため、まずは「発作を出さないこと」を最優先に考える必要がありました。
とはいえ当時の私は、「どうすれば発作を防げるのか」が分かっておらず、最終的にプレドニンを3〜5日間服用することも何度かありました。
喘息治療のプレドニン
喘息治療におけるプレドニンは、他の治療法で効果が見込めない場合に限って使用される最終手段です。さらに、副腎機能が弱い私たちにとっては、副腎機能への影響を避けられないため、「炎症を抑えるために副腎機能を犠牲にする手段」ともいえます。
また、喘息治療などで長期間プレドニンを服用した人の一部は、ステロイド性副腎皮質機能低下症を発症するリスクがあります。そのため、できる限りステロイドを使用せずに済むのが理想ですが、どうしても必要な場合は「期間限定の特別な療養期間」として、その間にしっかり治すことが大事でした。
コルチゾールの効果
当時は診断されていなかったものの、すでに副腎皮質機能低下症だった可能性が高く、どんな対策をしても効果が薄かったのかもしれません。しかし、コルチゾール不足が判明し、適量のコートリルを補充して、生活を見直すようになってからは、驚くほど発作が減りました。
私のケースでは、コルチゾールを「プラマイゼロ」に補充しつつ、生活改善を地道に続ける中で、回復の良い波に乗ることができ、その結果、発作が全く出ない状態にまで持っていくことができました。
副腎機能と喘息の関係
副腎皮質機能低下症の人が注意しなくてはならないのは、ステロイドが過量になった場合、その影響でさらに副腎機能が低下すると、喘息発作がさらに起こりやすくなることです。日常の補充療法も、少なくても多くても良くないため、「プラマイゼロに補充できているか」を見極めることが非常に重要でした。
私は内分泌科と呼吸器科の連携を図りながら、バランスの良い治療を進めることができたおかげで、副腎機能を保ちながら喘息発作を抑えることに成功しました。
私が情報交換させていただいている方の中には、副腎機能が弱く、呼吸器疾患を抱えているケースでも、喘息と副腎の病気を上手にコントロールし、コルチゾールの補充量を少しずつ減薬できている方もいらっしゃいます。同じような状況の方でも、良い形で治療を続けていけば、回復する可能性は決してゼロではありません。私自身も良い波に乗りながらここまで来られたので、希望を持って進むことが大切だと感じています。
[参考]喘息に関するブログ記事
国内外の情報や論文・コントロール良好な方の体験談などから見つけた情報を集めています。副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する事は「Note」へ、体験談やヒントなどは「Misc」に記録しています。
※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解です。