Miscビタミンの効果
ビタミンCが副腎のコルチゾール合成を助け、ストレス応答や代謝調整に役立つ可能性があることは、以前から知られています。しかし、欧米の副腎疾患患者コミュニティでは、ほとんどの方々が「ビタミン剤やサプリからの摂取」を控えているのが現状です。
ただ、一部の回復期の方々の間では、「ビタミンCが適切に使用されれば、回復を助ける可能性がある」との意見も見られました。
補充療法中の場合
副腎皮質機能低下症の補充療法を行っている場合、ビタミンやサプリメントの摂取が自己調節機能(ホメオスタシス)に悪影響を与える可能性があるそうです。「良かれと思って摂取していたサプリが、かえって回復を遅らせる要因になる場合がある」という声も多く、補充療法中の摂取については慎重な判断が求められるようです。
減薬中や回復期の場合
一方で、テーパリング中(薬の減量中)や回復期には、ビタミンCやB12が大きな助けになることもあります。ある体験談では、以下のような効果が得られたとされています。
- 炭水化物の代謝やインスリン抵抗性の改善
- 反応性低血糖の解消
- 体調維持のために頼っていたスポーツドリンクの不要化
ただし、これらの効果は一時的で、体に負担がかかる可能性もあるため、摂取期間を「2週間限定」として実施するケースが多いようです。
薬剤からの摂取は賛否両論
ビタミンCやB12の補充が、副腎をサポートする可能性はありますが、適切な摂取量やタイミングを誤ると、逆効果になることもあります。たとえば、ビタミンCの摂取が原因で胃腸に負担をかけたり、萎縮性胃炎を悪化させたケースも報告されています。
一方で、「ビタミン摂取が早ければ、テーパリングに22か月もかからなかったかもしれない」という意見もあるため、減薬中や回復期のサポートとしてビタミン摂取を検討する価値はあるかもしれません。ただし、摂取する際は医師と相談しながら進めることが大切だそうです。
食事からの摂取の重要性
ビタミンCやB12を摂取する場合、薬剤やサプリよりも食事からの摂取の方が、吸収率や体内での利用効率が高いとされています。さらに、食事からの摂取は副作用の心配がないため、安心して日々の生活に取り入れることができます。
例えば、ビタミンCを豊富に含む食品として、柑橘類・緑黄色野菜・赤ピーマンなどが挙げられます。これらを積極的に食事に取り入れることで、自然な形で体に必要な栄養素を補うことが可能です。
サプリに頼るリスク
一番避けるべきなのは、「サプリを飲んでいるから大丈夫」と思い込んでしまい、食事がなおざりになることで、栄養が偏ってしまう事です。実際には、サプリから想定するほどビタミンが吸収・利用されない場合が多く、結果として食事からも十分な量を摂れていない場合、体調不良や回復の遅れにつながるというリスクがあります。
特に、副腎皮質機能低下症の場合、栄養状態が体調に大きく影響するため、日々の食事からビタミンを摂取して体をサポートすることが、リスクが少なく、無理なく続けられる方法だと感じました。
[参考]Vitamin C is an important cofactor for both adrenal cortex and adrenal medulla
国内外の情報や論文・コントロール良好な方の体験談などから見つけた情報を集めています。副腎皮質機能低下症のメカニズムに関する事は「Note」へ、体験談やヒントなどは「Misc」に記録しています。
※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解です。