Hint補充療法の失敗例 必読
副腎皮質機能低下症のコルチゾール補充の失敗例は、情報発信・収集で利用しているSNSで、Hさんが上手く表現してくれた言葉通り「体調良くする薬と認識して、体調良くしたいから増量+悪くなったからさらに増量」というパターンは、よくある誤用のひとつかもしれません。
主治医は服薬数・体重・採血の経過から過量になっていると判断した場合、必要以上の量は出し渋るようになります。本来は災害※1やシックディ用に、ある程度持たせておくべきですが、必要以上に服用してしまう方もいて、色々と理由をつけて、結果的にほとんど飲み切ってしまうケースもあるようです。
しっかり補充の誤解にも説明している通り、コートリルを多めに飲めば飲むほど副腎機能が悪くなり、コントロールも悪くなってしまうので、1日の分泌量を考慮した主治医からの処方では足りなくなってしまい、ステロイドを個人輸入して、内緒で増量している方々の投稿も残っていました。
私は最低限の量しか飲まないように注意しているので、逆に主治医は「本当に辛い時は飲んでね」「1日だけの増量なら、体への影響はほとんどないからね」と言っていますし、そもそもシックディは頻繁に起こらない(&起こらないようにしなければならない)ので、シックディ用の予備も毎月余っていきます。
他の患者さんの服用状況を質問したところ、飲みすぎてトラブルになっている事が多いとの回答だったので、「コートリルを適量で管理する」という事は、思っていたよりも簡単ではないみたいです。そこで私は、治せる不調は治す努力をして、薬(特にコートリル)に頼りすぎないよう意識しています。
コートリルの飲み方について
コートリルをお金にたとえるなら──
「もらった給料(=ベース量)でやりくりしてね。ちょこちょこ借金(=追加投与)していると、あとで高いツケ(=副作用や調整困難)を払うことになるよ」「でも、事故や病気みたいな緊急時は、借金(=追加投与)してでも乗り越えるしかないよね。それは仕方ないし、命を守るために必要な選択」
──世界中で共通して使われてる基準は、こんな感じだと思います。
- 災害時の持ち物は、コートリル1週間分・水・お薬手帳が必須だそうです。災害時でも3日あれば薬品の運送は復旧できる体制になっているそうですが、念のため、避難所に到着した時点で医療班に必要な薬を伝えるように、とのことでした。(参考:下垂体の市民公開講座)
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※医療も翻訳も素人で、コメントも個人的な感想・見解です。