慣れさせていくこと 必読
欧米のコミュニティでは、「慣れさせていく」という考え方もよく語られています。
負荷を完全にコートリルで埋めるのではなく、回復できる範囲で少しずつ体を負荷に慣らしていくことで、コートリルを足す頻度そのものを減らしていくという発想です。薬で常に支えるのではなく、生活設計や負荷のかけ方を工夫しながら、増量だけに頼らずに済む時間を増やしていくことが、長期的な安定につながると考えられています。
補充療法を始めたばかりの頃は、今では何気なくできている予定にも、少量のコートリルが必要でした。たとえば、美容室へ行くことや通院することも、当時の私にとってはそれなりに大きな負荷でした。日常的に慣れていないことをする時や、初めての場所へ行く時、いつもと違う予定が入る時に、追加が必要になる人は少なくないと思います。
私も最初から「足さずにできる」状態だったわけではありません。ただ、毎回コートリルでカバーするのではなく、少しずつ「足さなくてもできる条件」を探していきました。
意識していたのは、コートリルの効果が出やすい時間帯に予定を入れることでした。また、私の場合は低血糖や脱水が負担になりやすい体質なので、出かける前の食事や水分、電解質の補給もかなり意識していました。
予定を連続して入れないことも、大切にしていました。ひとつ予定をこなしたら、次の予定までに回復できる時間を作る。帰宅後に横になれる時間を確保する。翌日に大きな予定を入れない。そうやって、負荷と回復をセットで考えるようにしていました。
体調を崩してから慌てて対処するのではなく、あらかじめ崩れにくい状態を作ってから動くように心がけました。そんな積み重ねの中で、「今日は追加しなくても大丈夫だった」「前より疲れが残らなかった」という小さな成功体験が少しずつ増えていきました。
私にとっての「慣れさせていく」は、無理をして根性で乗り切ることではありませんでした。体が回復できる範囲を見極めながら、薬のタイミング、食事、水分、休息、予定の組み方を調整して、少しずつできることを増やしていく感覚に近かったと思います。
補充療法の考え方
コートリルをただ「足す・減らす」だけで考えるのではなく、体の状態や生活の負荷、回復の流れを見ながら、補充療法をどう理解していくかをまとめています。
読んでくださった方が、自分なりの工夫を見つけるヒントになればうれしいです。
医療に関する判断を行う際は、必ず医師にご相談ください。