View補充療法と不調

市民公開講座で触れられていた「実際には多くの患者さんが、やや多めの補充量になっている」という話は、かなり現実的だと感じています。ガイドラインが安全側、つまり自発なし・フル補充の人を基準に作られている以上、「足りなくてクリーゼになるよりは、少し多めで安定させる」という判断は、医療側でも患者側でも起こりやすいですよね。

また、「補充療法をしていても、不調が完全になくならない人が多い」という点も、とても重要な視点だと思います。不調の原因は、単に量が足りないから、という場合だけではなくて、「多すぎても不調が出ることがある」という話も出ていましたし、そもそもコルチゾール以外の要因(自律神経・電解質・筋力・睡眠・吸収など)が絡んでいるケースも、実際には多いですよね。

それでも現実には、「不調がある=足りないかもしれない → 増やす」という方向に判断が寄りやすくて、その結果、「量は増えたけれど、あまりスッキリしない」「気づいたら自発が落ちていた」というループに入ってしまう人も、一定数いるんだと思います。

なので私は、補充療法は「不調をゼロにするための魔法」ではなくて、「命を守るための最低限のベース」と捉える視点は、とても大切だと感じています。

その上で、「どこまでがコルチゾール不足由来なのか」「どこからは別の調整が必要なのか」を切り分けて考えていける余地がある人も、実は少なくないのではと思います。

特に続発性で自発が残っている人にとっては、「不調がある=すぐ増やす」ではなく、「今、本当にどこがズレているのか」を一度立ち止まって見てみる視点が、長い目では効いてくる気がします。

2025.12.15 掲載