基礎知識

ストレスドーズの頻度

副腎皮質機能低下症で過ごしていると、コートリルを足すタイミングや頻度について、どこまでなら「必要な対応」の範囲と考えていいのか、迷うことがあります。

2024年に欧州内分泌学会誌に掲載された先天性副腎過形成(CAH)の研究では、約20%は数年単位の観察期間中に一度もストレスドーズを使わずに生活していました。約60%は「必要な時だけ」ストレスドーズを使っていて、残りの約20%は「習慣的ストレスドーズ」として、通常の集計とは分けて扱われていました。

では、この研究では、どこからが「習慣的ストレスドーズ」と考えられていたのでしょうか。定義は、平均して月2回以上ストレスドーズをしている場合、または1回のストレスドーズが14日以上続く場合でした。

資料出典:https://academic.oup.com/ejendo/article/190/4/275/7641924

続発性に原発性のデータをそのまま当てはめることはできませんが、少なくともこの研究では、約80%の人たちは、平均して月2回未満の頻度でしかストレスドーズを使っていなかった、ということになります。

もちろん、必要な時にコートリルを増やさないのは危険です。高熱、感染、強い下痢や嘔吐、手術、処置、明らかな体調悪化など、主治医からシックデイ対応を指示されている場面では、迷わず対応することが大切です。

でも、日常のちょっとした不調や不安のたびに、毎回コートリルで対応することが標準というわけでもないことが、研究から理解できました。

参考

※治療の考え方や必要な補充量には個人差があります。
このサイトの内容は、主治医と一緒に治療を考えるための参考としてお役立てください。