Misc測定方法の違い
コルチゾールの検査方法によって数値が異なると知り、気になったので「自由研究」として詳しく調べてみました。
免疫測定法
RIA、ECLIA、ELISAなどの免疫測定法は、抗体を使ってコルチゾールを検出する一般的な方法です。しかし、この方法はプレドニゾロンやコルチゾンといった、コルチゾールと似た構造を持つ他のステロイドホルモンも一部検出してしまう「交差反応」が起こる可能性があります。その結果、実際のコルチゾール濃度よりも数値が高めに出てしまうことがあるため、ステロイド治療中の方や他の薬の影響を受ける環境では、測定値の解釈に注意が必要です。
質量分析法
一方でLC-MS/MS(液体クロマトグラフィー質量分析法)は、コルチゾール分子をその重さや構造で直接分離して測定する方法です。他のステロイドとはっきり区別できるため、より正確な数値が得られるのが特徴です。測定法による違いとして、免疫測定法に比べるとLC-MS/MSの方が数値が低めに測定されるケースもあるようです。
じゃあどっちの値を信じるべき?
診断を目的とする場合は、より正確な測定が求められるため、特に副腎不全やクッシング症候群の診断においてはLC-MS/MSが推奨されることが多いようです。ただ、継続的なモニタリングであれば、同じ病院で同じ測定方法を使い続け、前回と比べてどう動いたかという「相対的な変化」を比較するのがベストだと言えます。異なる測定法の数値を単純に比較してしまうと誤解を招く可能性があるため、注意が必要ですね。
交差反応の影響を受ける可能性があるケース
ステロイド治療(経口、吸入、点鼻、注射、点眼などの局所投与を含む)を受けている場合や、CYP3A4の阻害薬・誘導薬などによる代謝の変化、さらには異常なホルモン状態による代謝産物の影響がある環境では、特に交差反応に気をつける必要があります。
具体例を挙げると、ベンゾジアゼピン系薬剤は中枢神経系に作用してHPA軸を介した分泌に影響を与える可能性がありますし、CYP3A4誘導薬は代謝を早めて血中濃度を低下させ、逆に阻害薬は代謝を抑えて数値を上昇させる可能性があります。こうした薬の影響を受けやすい状況では、測定値の解釈には慎重さが求められます。
私の検査結果
ちなみに私は、どちらの検査でもあまり数値にブレがないみたいでした。喘息の吸入薬くらいしか影響要素がなかったからなのかもしれません。
H先生のクリニックの検査(4.5〜の検査)はおそらくLC-MS/MSによるもので、専門医S先生の院内検査(6.2〜の検査)は免疫測定法の可能性が高いと考えています。この件については、後日先生方に確認して、より正確な情報を得たいと思いました。
読んでくださった方が、自分なりの工夫を見つけるヒントになればうれしいです。
医療に関する判断を行う際は、必ず医師にご相談ください。
