FAQQ.ITT(インスリン負荷試験)ってどんな検査?

ITT(インスリン負荷試験:Insulin Tolerance Test)は、インスリンを使って血糖値を意図的に低下させ、その時に分泌されるホルモン(主にコルチゾールと成長ホルモン)を確認する検査です。低血糖は体にとって強いストレスになるため、通常は視床下部・下垂体・副腎からホルモンが順番に分泌されます。この反応が十分に起きない場合、HPA軸のどこかに機能低下があると判断されます。

アジソン病(原発性)の診断には別の検査が用いられるため、ITTは主に視床下部性・下垂体性(続発性)副腎不全を疑うときに使われます。また、同時に成長ホルモンの反応も確認できるため、下垂体の総合的な機能評価として行われることが多いようです。

低血糖を誘導するためリスクが高く、実施できる施設は限られていますが、HPA軸の反応を直接評価できる検査として知られています。

2025.2.10 掲載

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