Misc夜間多尿とコルチゾール
欧米の副腎不全患者コミュニティでは、「夜間頻尿」だと思われていた症状が、実は夜間多尿(nocturnal polyuria)として整理されている例をよく見かけます。昼間よりも夜間の尿量が多い場合、単なる睡眠の問題ではなく、コルチゾールの調節の乱れとして捉えられています。
欧米では、夜間にコルチゾールが不足したり分泌が不安定になると、ADHの分泌が十分に保たれず、その結果として夜間に自由水の排泄が増え、夜間多尿が起きると説明されることが多いようです。
この現象は、原発性・続発性のいずれでも語られており、朝の脱水感やふらつき、低血圧感と結びつけて理解されることもあります。夜間多尿は、単に夜中にトイレで起きる回数の問題ではなく、体の恒常性が夜間にうまく保てていないサインとして扱われています。
対処の考え方も、日本で一般的な説明とは少し異なります。水分を控えることが主な対策になるケースは少なく、夜間のコルチゾール補充をどう整えるか、投与のタイミングや分割の工夫、ナトリウムバランスの確認といった視点が重視される傾向があります。
欧米のやり取りを見ていると、「夜間頻尿」という言葉のままでは見えにくかった問題が、「夜間多尿」として捉え直されることで、評価や治療の方向性が整理されていく様子が伝わってきます。日本ではあまり共有されていない視点ですが、症状を理解するための一つの手がかりにはなりそうです。
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※体験をもとに整理した内容であり、医学的助言を目的としたものではありません。
