FAQQ.副作用を予防する方法はある?
コートリルは「10mg飲めばコルチゾールが10µg/dL上がる」という単純な薬ではなく、空腹時に服用すると一時的に血中濃度が大きく跳ね上がる特徴があります。クッシング症候群の基準では、血中コルチゾール濃度が30µg/dLを超えた状態が長く続くとリスクが指摘されているため、データを踏まえて私はなるべく血中濃度が急激に上がらない工夫をしています。
具体的には、毎朝の補食のあとに服用すること、そして推奨服用量の定義の範囲内で調整することで、副作用を予防している形です。
英語圏の副腎皮質機能低下症コミュニティでも、コルチゾール結合グロブリンの変動や、ステロイド様作用が出る薬の影響、CYP3A4による代謝スピードの違いなどを踏まえながら、できるだけ効き方にムラが出ないよう工夫している方が多い印象でした。
こうした要因を押さえておくことで、同じ処方量でも「必要以上に効きすぎる時間帯」を減らし、長期的な副作用を避けやすくなると思います。
2023.7.29 掲載
※副腎皮質機能低下症の闘病に関して、メッセージやDMでいただいたご質問に、私自身の体験談として回答した内容を記録しています。ご質問はメッセージから受付しています。
