FAQQ.副腎皮質機能低下症は不可逆的、副腎疲労は可逆的で合っていますか?

副腎皮質機能低下症(adrenal insufficiency)は医学的に定義された疾患で、原因によって「可逆的なもの」と「不可逆的なもの」の両方があります。たとえば、長期間のステロイド使用や下垂体・視床下部の一時的な抑制による「続発性副腎皮質機能低下症」は、原因を取り除くことで回復(可逆)することがあります。

一方で、副腎自体が破壊される「原発性副腎皮質機能低下症(アジソン病など)」は、不可逆的であり、生涯にわたってホルモン補充が必要になります。

「副腎疲労症候群(adrenal fatigue)」は、慢性的なストレスなどによって副腎が疲弊するとする仮説ですが、Endocrine Society(米国内分泌学会)やMayo Clinicなど主流の医療機関では科学的根拠が不十分として、この概念を正式な診断名とは認めていません。

ただし、医学的な「副腎不全」とまではいかないものの、ストレスや薬剤などによってHPA軸(視床下部ー下垂体ー副腎)の機能が一時的に低下するケースは存在し、研究も進められています

2025.11.9 掲載

※副腎皮質機能低下症の闘病に関して、メッセージやDMでいただいたご質問に、私自身の体験談として回答した内容を記録しています。ご質問はメッセージから受付しています。