第32話「不調の正体」

副腎皮質機能低下症と診断されて1年1ヶ月が経ちました。今回の内分泌専門医のS先生の受診日は、いつもの様にスッキリ起きることができず、倦怠感と脱力感で優れない体調だったので、もしかするとコルチゾール値が低いのかもしれないと思いながら採血へ向かいました。

※食事あり・朝6時に服用・通常時・9時半の採血・睡眠○・体調△

朝にコートリルを5mg服用した検査結果は、ACTHが2.9pg/mL・コルチゾールが9.9μg/dLで、ナトリウム、カリウム、血糖値などの電解質も正常なことから、倦怠感と脱力感はコルチゾール不足の症状では無い可能性が高く、夏バテか軽い風邪かな?という判断になりました。

コルチゾール値は、今までの同じ状況下の検査で一番良い数値だったことから、薬の吸収率をあげる為の腸内環境の改善も、続けて行こうかなと思いました。

負荷は可視化できないので、体調不良の時のコルチゾール値が基準値内でも、必ず足りているという訳でもないらしく、なかなか白黒はっきりつけれない場合もある様なので、後で倒れてしまうような予兆がある場合は、早めに追加しましょうというアドバイスを頂きました。

以前から時々検査しているDHEA-Sは10μg/dlと更に低値で、長期的にACTHが低い状態が続いているという解釈で、やはり視床下部性の可能性が高いと見ているそうです。それ以外のホルモンは今のところ基準値に入っている様なので、時々様子を見て行くそうです。

DHEA-Sはアメリカでは補充する医療もある様ですが、アメリカ的に「足りないから補充している」というだけで、体調が良くなるというエビデンスも無く、補充のメリットもはっきりしないことから、日本の医療では導入されていないという話を聞きました。

私の場合、生涯に渡ってコルチゾールを補充していれば、いつもと同じ平和な日常を過ごすことは難しくないけれど、ACTHが健康な人よりも弱いので、負荷や活動量のキャパを超えると、体が対応できず体調を崩すという、思っていた通りの見解をいただきました。

最後に、先日書いた「病気について」に注釈した「副腎皮質機能低下症とは」「副腎不全」「副腎クリーゼ」の文章の答え合わせしていただき、バッチリ正解というコメントもいただきました。S先生、いつも勉強させていただき本当にありがとうございます!

平和で安全な人生も悪く無いかもしれませんが、チャレンジや冒険、やりたいことをやって、行きたい場所へ行き、好きな人たちと会って、楽しい時間を過ごしたいので、適量の補充でできることを増やしていけるように、少しずつ整えていこうと思います。

今回は、ちょうど受診のタイミングで体調不良が重なったことから、コルチゾール不足が原因と思われた症状も、実はそうではないかもしれないということに気付きました。健康な人でも日常的に不調を感じることはあるはずなので、その正体を見極められるよう、これからも経験を積んで自身の体調管理の知識を高めていこうと思います。

2023.7.21 掲載

闘病日記 by ここ プロフィール